PIST6

【レビュ― PIST6 2023㉔】伊藤信が4連勝で復権を果たす

PIST6 2023 ラウンド24は、11月4日(土)に最終日が行われた。決勝戦には優勝経験がある4名が勝ち上がり、実力者達が顔を揃えた。壮絶なスピード戦が繰り広げられたなか、残り1周半からのロングスパートを決めた伊藤信が完全優勝を飾った(1着入線の皿屋豊は失格)。2着には追走した安倍大成が続き、村田瑞季が3着に粘った。

決勝戦のスタートポジションは先頭から畝木聖-皿屋豊-吉本哲郎-村田瑞季-伊藤信-安倍大成。レースは残り3周を過ぎてペーサーが退避しても各選手の動きはなく、残り2周半で村田がインを切る。先頭に立った村田がペースを緩めると、5番手となった伊藤が残り1周半から一気にスパートを開始して残り1周で村田を捕らえる。残り半周からは追走した安倍が車を外に持ち出すも、伊藤がその仕掛けを合わせる。最後は大外を伸びた皿屋が失格となり、伊藤が繰り上がりで優勝を手にした。

「最後は(失格した)皿屋さんに抜かれたので、優勝した感じはないけどうれしいです。(決勝戦の)メンバーが良かったですし、周りの応援がすごい力になりました。一時はだいぶ調子を崩していたけど、涼しくなって若手と一緒に合宿とかに行って調子も戻ってきたので、また優勝できるように一生懸命頑張ります」

近況は2節連続で準決勝敗退を喫していた伊藤だが、今節は動きが一変。本来のスピードを取り戻して圧巻のパフォーマンスで通算6度目の優勝を達成した。これでPIST6での通算優勝回数単独2位となり、次回は最多タイとなる7度目の頂点を目指す。

『ベテラン勢が若手相手に奮闘』
また今節は若手機動型が揃ったシリーズとなり、スピード戦が目立つなかベテラン勢も気迫あふれる走りを披露した。初日に行われた1次予選Dでは安倍大成が断然人気を集めるも、巧みに立ち回った吉田裕全が2番手確保から抜け出して、3連単199050円の大波乱を演出。地元の宮倉勇は最終日7Rの順位決定戦でまくりを決めてPIST6では半年ぶりの勝利を飾り、続く8Rでは須藤雄太が14度目の参戦で初白星を挙げた。爲田学、山城光央といった50代の選手もそれぞれ確定板入りを果たすなど意地を見せた。

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